<こどけん通信より>
- 2020/01/21
- 19:16
「こどけん」 ってご存知でしょうか。 「子どもたちの健康と未来を守るプロジェクト」 のことで、 「こどけん」 は通称です。
昨年末、毎年夏に、福島の子どもたちの保養キャンプを実施している 「ふらのチャリティウォーク」 事務局の吉田うららさんが、 「こどけん通信2019年12月 冬号」 をお送りくださいました。
1部分ですがご紹介させていただきましょう。
※ 2011年より、お母さんたちとの座談会や勉強会、健康相談会、子どもたちの保養企画などの活動を行なってきました。
※ 2013年からは、子どもたちのリテラシー口座や、 「通学路や子どもたちの遊び場の放射線量がわからなくて不安」 という子育て中のお母さんたちの要望で、ホットスポット・ファインダーで測定、データ・マップにして配布する活動を続けています。
※ 「こどけん通信」 は放射線被ばくからの防護にかかわる情報を伝える冊子として、2016年10月から発行を始めました。
次に 「こどけん編集チーム」 のお一人、根本淑栄さんの投稿文の1部をご紹介させていただきます。
《・・・ 土のう袋に入れて庭に埋めた、汚染土の運び出しが先日終わりました。 事故発生から8年8ヵ月が経過してやっとのことでした。 除染も終わり、汚れた土も運び出されて、自分の家の敷地には放射性物質は全くなくなったーー 国の決まりを信じるなら、これで原発事故前と全く変わらない、元通りになったということのようです。》
《でも、それは本当でしょうか。 私は全く信じられないのです。 今の実際の空間線量は事故前よりも高いし、自分で測定してみてもあちらこちらにホットスポットは存在しています。 何より土壌の汚染状況は全く調べられていません。・・・ 中略》
《・・・ 放射能を心配したり、原発事故のことを口に出したりすると、それがあたかも福島の復興の邪魔をしているかのように言われる 「空気」 が、本当に苦しい。 かたや近所の人や、親類縁者の人たちのあまりにも早い死、突然死、心筋梗塞、白血病、希少癌。 誰も統計データを示してくれませんが、今までと違うと思えるのは気のせいなのでしょうか。 怒りや不安を持ち続けるのはとても辛くて苦しいです。・・・ 中略》
《・・・ 福島第一原発はいまだに非常事態宣言が出されたままです。 そこに次々と襲ってくる災害ーー 川が氾濫すれば山の放射性物質をたくわえて流れてきた水があふれ出てくる。 保管していた汚染土が流出する。 そうした不安を払拭するような対策も何も、國も県も専門家も誰も教えてくれません。 饒舌でありながら、そこだけはくり抜いたように沈黙しています。・・・ 中略》
✩✩ 根本さんの投稿文にある ” 放射能を心配したり、 原発事故のことを口に出したりすると、福島の復興の邪魔をしているように言われる・・” という主旨のお話は、福島を訪れた時や、各地で行われている保養キャンプを訪れた時に、子どもを連れて参加されているお母さんから度々聞く機会がありました。
お母さん方は、ご自身の被ばくよりも、将来、子どもに被ばくの影響が出ないかを心配されています。
一定期間、参加することで、被ばくの軽減や、免疫力をつける効果があると言われる保養キャンプ。
参加申し込みをする人が増えているのも、子どもの将来をお考えになっての事なのでしょう。 しかし、参加申し込み者は増えているのに、保養キャンプを開催する団体は少なくなっている・・ 寄付金が少なくなったり、ボランティアも少なくなってきているからでしょう。
保養キャンプ団体に支援が必要と考えます。
お知らせしておきますね。
「こどけん」 にご意見・ご希望は、kodoken2@gmail.com まで
よろしくお願い申し上げます。