練習の虫のようなところがあるかな、土田英順という男。 つまらない基本練習を、毎日丁寧に欠かさずやる男。 不器用で音楽の才能もない男が、この世界に生き残る道はこれしかないんです。 でもね、毎日練習するけれど、1日たったの2時間です。
短い時間で実りある練習にするためには、集中すること。 30分集中してやったら一息つきます。 ボーっとして一息ついてるんじゃなくて、次の30分はどういう練習にするかを考える。 それを4回繰り返して2時間也。 82歳はこれで疲れちゃう。
若い時は4~6時間ぐらいやっていましたが、寄る年波には勝てません。 1日2時間と決めているんです。 但し毎日。 これ、やらなかったら人前でチェロを弾くなんてできっこないんです。
一旦、楽器を弾く技術を身につけたら、練習しなくてもコンサートができたら楽でいいのになぁ・・ 練習が辛いと、こんな不謹慎なことが頭をかすめますが、そんなことあり得ません。
さて、昨年、福島県いわき市の 「アリオス音楽小ホール」 で2019年最後のコンサートを終えたあと、最低1週間は練習を休むぞ! と決めて10日間休みました。 1年間の疲労が蓄積したらしく、食欲不振の上に腸がストライキを起こしちゃったからです。
休んだのは12月14日~23日まで。 休み明けは12月24日、クリスマスイブです。 練習再開はこの日から。
そして・・ 大晦日も新年三が日も練習しました。 クリスマスも大晦日も正月もないつまらん男です。
話は飛びます。 昔のお話。 音楽学生の時でした。 名伯楽と呼ばれる斎藤秀雄先生が指導していた、桐朋学園オーケストラのリハーサル?授業?は、B組オーケストラ (Bオケ・年少組) が毎週土曜日の14:00からで、A組 (Aオケ・高校・短大生) はそのあと確か17:00から始めて20:30まででした。
音楽学校と言えども、一般科目もありましたから、授業は国語や数学、英語の時間も。 オーケストラの指導は週1回しかなかったんです。
音楽家のタマゴのための実りある練習・指導を考えたら、これでは時間が全然足りない、と、斎藤秀雄先生は、夏休みにご自身の別荘がある北軽井沢で 「北軽井沢小学校」 を借り切り、A・Bオケの合宿練習を毎年行なっていました。
小生ら学生は、午前午後、教室を練習場にして先生の指導を受け、夜は教室に薄っぺらな布団を敷いて雑魚寝していました。
つづく。
東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660
ご支援、よろしくお願い申し上げます。