昨年6月、東日本大震災復興支援チャリティコンサート<442>で、宮城県亘理郡山元町を訪れた時、「じいたんドーム」 「みんなのとしょかん」 を利用する方々のために水洗トイレ建設を提案し、札幌へ帰った後も、町の復興のために活動している、菊地慎一郎さんと電話で何度もやりとりをしながら話を進めてきました。
12月に再訪問した時、工事は順調に進んでいましたが、開始から約半年、この度、めでたく完成したようです。 以下、菊地さんからのお便りです。
菊地慎一郎さん 「じいたんドーム」 で、2019年6月27日
《先ほど、木村工事さんが訪ねてこられ、設備工事の請求書を持って来られました。 だいぶ値引きしてもらいました。 消費税込みで¥900,000です。 また、阿部大工さんの請求¥115,000も合わせて私の方から請求書を一緒にお送りします。 よろしくお願いいたします。》
今回の請求は3回目。
初回が¥333,300 (11月)
2回目、¥887,934 (12月)
3回目、¥1,015,000 (2月)
計¥2,236,234
東日本大震災の大津波により、いっとき、町の40%が海になってしまい壊滅的な被害を受けた小さな町、山元町。 633人が津波の犠牲になり、公的な建物の全てが海に持って行かれてしまった町。 震災から2年半後、始めてその町を訪れ、被害の実情を目の当たりにし、心が痛みました。
町の人たちの願いで、皆さまからお預かりしたお金、 「じいたん子ども基金」 から集会所建設のお手伝いをさせて頂きましたが、集会所と言ってもそれは簡素なビニールハウスでした。
彼らはその簡素な集会所に小生の愛称を使い 「じいたんドーム」 と名付け、仮設トイレを1基設置し、 同じ敷地内にあるプレハブの 「みんなのとしょかん」 にも1基造り、ビニールハウスに水道を引き、プロパンガスボンベを設置して炊事場を作り、建設から7年経った今も大切に使っています。
コンサート開演前の 「じいたんドーム」
小生は、 「じいたんドーム」 へ行くたびに、彼らが衛生的とは言えない仮設トイレで我慢しているのがお気の毒でなりませんでした。 何とかして水洗トイレを作ってあげたい。 この思いを率直にブログに書き、チャリティコンサートでご来場のお客様にも支援をお願いし続けました。
この度、皆さまがチャリティコンサートで募金箱に入れてくださったお金、基金の口座にお振り込みくださったお金で立派な水洗トイレ建屋が完成しました。
本当に本当にありがとうございました。
来月11日は震災から9年が経ち、10年目に入る日。 洋子さんの遺品のチェロを持って山元町へ行って参ります。 午後、普門寺の本堂で追悼のチェロを弾き、日が落ちてから水洗トイレ建屋のすぐ近くにロウソクを灯し、犠牲者を慰め、町の人たちを励ますチェロを弾いてきます。
被災各地の1日も早い復興を願いながら、これからも身体が続く限り支援活動を続けて参ります。 ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。