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<手づくりのイチゴジャム>

いやはや、何ともはや美味い手づくりのイチゴジャム! こんなにも美味いジャムを口にしたのは、人生83年にして初体験です。 獲れたイチゴは宮城県亘理郡山元町産。 流石、イチゴの名産地ですな。 送ってくださったのは山元町の「みんなのとしょかん山元」と「じいたんドーム」の管理責任者、菊地慎一郎さん。


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《・・さて、イチゴジャムを送ります。 砂糖しか入っておりません。 添加剤、防腐剤等一切なしです。 冷蔵庫に入れながら早く食べていただければありがたいです。 先生のお口に合うことを祈りながら・・・》


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昨年12月にお会いした時、72歳と言っておられましたが、73になったのかな。 このお爺さん、小生が水洗トイレを作ろうぜ、と言ったら、大喜びしたまではよかったのですが、見積額が思っていた額の倍以上の額でしたから、小生の負担が少しでも軽くなるようにと、大工さんに教えを乞い、町の爺さん仲間7人(山元町のG7)と一緒に、基礎コンクリート工事から始めて、柱まで立ててしまいました。


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それだけじゃありません。 屋根に登って貼り付け作業までやってしまったんですから。 これ、72歳の爺さんのやることかい! 滑り落ちたらどうするんだ。 命知らずの爺さんだ。


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9年前、悪魔のような東日本大震災の大津波は、小さな町に住んでいた633人の命を奪い、建物も車も海へ持っていき、海岸線を走る常磐線の線路を破壊して車両を畑の中まで押し上げ、防波堤をも破壊し荒れ狂いました。


破壊された防波堤のコンクリートの破片が海底に散乱したため、名物のホッキ貝漁もお手上げ状態でお気の毒でなりません。 昨年この町を訪れた時、別な漁の方法を模索中と町の人に聞きました。


漁業が大変なら農業も。 津波の野郎、暴れるだけ暴れて畑の中にまで塩を残していきやがった。 これで農業もお手上げ状態です。 塩害の上、ヘドロまで残していった畑じゃ作物は育ちません。 広い農地の土を全部入れ替えるなんて、一朝一夕にはできるもんじゃないでしょう。  

 

イチゴは数年前から収穫できるようになりました。 命知らずの爺さんは、大震災後、初収穫のイチゴを送ってくれたっけ。 イチゴは桁違いに大きな大きなイチゴで、桁違いの甘味にびっくりし、イチゴを頬張りながら、やっと収穫ができた山元町民の喜びは如何ばかりかと、震災後の彼らのご苦労を思うと涙がこぼれそうになりました。

 

命知らずの親切な爺さんはペンキ屋さん、親切と言えばこの町のおしゃべりな和尚さんも親切だ。 この2人に引き合わせてくれたのは同じ宮城県、大崎市古川の酒が好きな和尚さん。 この和尚さんに引き合わせてくれたのは、札幌の落語家、林家とんでん平師匠。 この師匠は、林家三平師匠の最後の弟子だそう。


心が通い合う人たちとの出会い、お付き合い。 いい人生だな、幸せな人生だなって思う。 でも、自分だけが幸せだなんて、それは本当の幸せじゃないんだ。 幸せは独り占めするものじゃないもん。


だから震災で被災した人たちや、家庭が貧しくて両親が共働きだったり、あるいは母子家庭のため、1人で食事をしなければならない子どもたち、その子らに心を寄せ、「こども食堂」を運営するおばさんたち、被災して進学を諦めかけた若者たち、原発事故後に甲状腺がんを発症した子どもたち、彼らに手を差し伸べる活動を続けて幸せを分かち合おう。 



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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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