記事一覧

<秀吉丸のいりこ>

妻は長崎県佐世保市生まれ。 東京で知り合い27歳の時、東京で結婚しました。 式は日蓮上人が旅の途中に立ち寄り、足を洗ったと言い伝えがある、大田区の「洗足池」湖畔の神社で。


日本フィルハーモニー交響楽団に入団して5年。 チェロセクションの1番後ろの席が小生の席で、薄給でした。 だから、式費用が安い神社で式を挙げたのです。 親族だけで。 仲人はチェロの恩師、鈴木聡先生にお願いしました。


式が済んだら池上線で五反田へ、山手線で渋谷へ移動して披露宴を行ないました。 会場はハチ公広場前の歩行者天国の向かいにあった、高野フルーツパーラーという、ケーキ屋さん兼喫茶店みたいな店の2階でした。


ここでやったのも賃料が安かったから。


集まってくれたのは20名ぐらい。 若い貧乏楽士は、こじんまりとした立食形式のパーティで祝ってもらいました。 親族一同のほかはチェロセクション全員と、当時日本フィルの常任指揮者だった渡辺暁雄さん、売り出し始めたばかりの小澤征爾さんも。


その日から56年の月日が流れました。 我ら2人、よくぞ長持ちしたもんです。 大喧嘩をして家を飛び出したこともありましたがね。(大笑)


長い間に病気らしい病気もせず、健康で過ごしてこられた理由のひとつは、両親が健康な身体に産み育ててくれたのと、食生活がよかったからかも知れません。 子供の頃は日本は戦争していましたから、食料が大不足。 いつも腹をへらして不健康なはずですが、粗食が却って健康によかったのでしょうか。


さて、毎日の食生活、妻が食卓に並べるものは何でも食べます。 健康食品ばかりです。 そのひとつに妻の故郷、佐世保のお隣、松浦の魚屋さんから取り寄せる「いりこ」があります。 


西海国立公園 「九十九島」は、佐世保を代表する観光地です。 入江が複雑にいりくんだ地形、潮の流れは滋養分がたっぷりだそう。 当然美味しい魚が育ちます。 


いりこ、あじ、さば、たい、イサキ、いわしは全国で漁獲量がNO1で、佐世保の魚市場は西日本最大級の魚市場。 


妻が「いりこ」を取り寄せる魚屋さんの名は、「秀吉丸」。 旦那さんの秀雄と、奥さんの吉子を1字ずつとったのが名前の由来だそう。 長崎県北松浦半島の南に佐世保、「秀吉丸」は北に位置する松浦市福島町にあります。 そこはアジの漁獲量が日本一。 


「いりこ」を獲ったら「日本初の無菌乾燥機」で乾燥させます。 500gで¥1,000。 安いでしょ? 良心的なこの魚屋さん、コロナで学校の給食がなくなり、余ってしまうと困るからと、¥800に値下げしました。


小生、頭から尻尾まで丸ごと食べます。 乾燥させた「いりこ」に水をパラパラとかけて湿らせると旨味が出てよろしいようで。 朝に、昼に、晩に。 晩酌の肴にもバッチリです。 ビールにも日本酒にも、白ワイン、焼酎ロックにもバッチリ。 但し、魚の内臓は尿酸値が高いそう。 小魚といっても油断は禁物。 痛風になるのは御免蒙りたいので、はらわただけ取り除いていただきます。


        IMG_20200703_104302.jpg 


蛋白質、カルシウムがたっぷり。 小生の身体も歯も、未だに健康なのは「いりこ」のお蔭かもしれません。


「秀吉丸」☞ ☎ 0955-47-4301


今の時期はどうなのでしょうか。 在庫があれば送ってくれる筈です。 よろしかったらどうぞ。  値段はご確認のほどを。  

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

カテゴリ