<拙著より、札響の想い出>
- 2020/09/14
- 18:37
拙著「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」第3章「札響の想い出」19話の中からご紹介させて頂きます。
<ジャイアンツ・カルテット>
【札響を退団する五、六年前、札響には三人の外国人プレイヤーがいました。 グレブ・ニキティンさん(コンサートマスター) ヴィンチェンツォ・パスクワーレさん(第一ヴァイオリン 現在は日本国籍を取得。 市川ヴィンチェンツォに改名) ヒュー・ラクリンさん(首席ヴィオラ奏者) この三人に僕が加わり、カルテット(弦楽四重奏団)を結成しました。】
【身長170センチ台は僕だけで、他の三人は180~190センチ台の大男たち。 それで名前を「ジャイアンツ・カルテット」にしたのです。】
写真: 大麻ファミリーコンサートに出演したジャイアンツ・カルテット 江別市大麻公民館
1994年4月
【グレブはロシア人で、話す言葉はロシア語と英語。 ヴィンチェンツォはイタリア人で、イタリア語と日本語を少し話します。 ヒューはアメリカ人で英語だけ。 僕は日本語と英語をチョッピリ。】
【リハーサルが始まるとワイワイ、ギャーギャー。 グレブは紳士的、ヴィンチェンツォはうるさく、ヒューは怒りっぽい、それぞれですが四人が理解できる共通の言葉はありません。 主張が強い外国人組。 僕は一人一人みんなと仲良しでしたが、言葉はお互いにわかったりわからなかったりと、もめてばかりいました。 結局僕が取りまとめ役にならざるを得ませんでした。】
【演奏旅行になると、グレブは「オレは飛行機がいい。」 ヴィンチェンツォは「オレは車がいい。」 ヒューは「オレは電車がいい。」 と好き放題を言います。 マネージャー兼務の僕は三人に同額の現金を渡して、日時、開催地、会場名を伝え、「好きなようにしろ、その代わり本番には絶対遅れるな!」】
【こんなありさまですから、カルテットは半年で空中分解してしまいました。】
※ このブログは拙著「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」の宣伝のブログです。 エピソード62話から3話を3回にわたってご紹介させていただきました。 イラストは市川義一さん、表紙デザイン、鳥居はゆきさん、鳥居さんは素敵なあとがき「がんばれ! じいたん」も執筆くださいました。
写真: 鳥居はゆきさんの弾き語り 北海道中標津町 大地みらい信金 中標津支店 2019年11月20日
※ この本は、「第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞」を受賞しました。
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東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660