宮城県亘理郡山元町の「G7」の一人、菊地慎一郎さんの声は、電話の向こうで明るく弾んでいました。 皆さまからのお志、「じいたん子ども基金」が協力して建てた、ビニールハウス風の集会所兼イベントハウス、「じいたんドーム」と、その向かいにある、プレハブの「みんなのとしょかん」に、宮城県の土木事務所から是正勧告が出されたというので、その後どうしているか心配になって電話してみたのです。
山元町の「G7」とは。 大震災後、町の復興に向けて活動している中心人物7人は、皆さんがお爺さん。 「だからG7なんです・・ウヮハッハッハッハッ、」 豪快に笑い飛ばす菊地慎一郎さんは小生より10歳年下で、今年74歳です。
じいたんドームで。 2019年6月
もう一人の「G7」。 曹洞崇 園通山 普門寺住職、坂野文俊さんの名刺の裏面には、【山元町の復興方針に物申す!! 山元町被災住民 →検索】 と、あります。
町役場の復興方針に対して異を唱える筋金入りの男たち。 「G7」は男の中の男たちです。
集会所やら公民館やら、公的な建物を大津波の野郎、ぜぇ~んぶ海へ持って行きやがった・・ 役場が集会所を作らねぇなら俺たちで作ろうや、ビニールハウスでいいさ・・ 土地を借りて杭は建てたんだけど、ビニールを買う金がない・・ 英順さん、ビニールを支援してくれないか・・と、町民の切実な思い伝えてくれたのは「G7」の一人、菊地慎一郎さんでした。 その時、我らは初対面。 初対面でなかなか言えることじゃありません。 余程困っていたのでしょう。
ビニールと床板を支援して建設作業は始まりました。 その時、「みんなのとしょかん」は、すでにあったように記憶しています。 「じいたんドーム」が完成すると、数年後、彼らはお金を出し合って水道を引き、出入り口付近にプロパンガスのボンベを設置してガスコンロと流し台、冷蔵庫を買い、簡単な炊事場を作りました。
ビニール製の集会所を大切に使ってくれているのが嬉しかった! 彼らにとって次の夢は建屋付き水洗トイレを作ること。 でも。 失礼ながら彼らにはその金がなかった。 大震災で家も車も何もかも失ってしまった人たちだもの。
でも小生が皆さまからお預かりしたお金と、彼らがひと肌も二肌も脱いで手伝ってくれたおかげで、トイレは完成しちゃいました。 お爺さんたちが基礎工事をやったり、柱を立てたり、屋根に登って貼り付けをやったり。 大工さんに教えてもらい、G7は出来ることは自分たちでやりました。 ホント、これ大変なことだと思うんですが。
それで満足したと思ったら、彼らが次にやったことは・・・ きのう菊地さんからLINEに写真が送られてきました。
つづく。
※ 3月11日に札幌市内の小劇場で行われた「東日本大震災復興支援 無観客チャリティコンサート・464」の動画を配信中です。 配信は4月13日に終了予定でしたが、視聴回数が伸びているので5月13日まで1ヵ月延長することにしました。
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東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660