《津波が引いた後は、ハクビシンと蛇がいなくなりました。》 山元町の友が言いました。 宮城県の東南端、太平洋沿岸に位置する町、亘理郡山元町。 東日本大震災で633人が津波の犠牲になったこの町は、野生の生き物も犠牲になりました。 農地も津波の塩害でやられました。 作物が収穫できるようになったのは、震災から2年後の2013年からだそうです。
不幸中の幸いだったのは、ここの農地は水はけがよく、雨が降ると塩分は地中に沁みこんでいったのです。 雨で農地は浄化されたのですね。 名産品のイチゴ畑はそうはいきませんでした。 雨水だけでなく、水道水を大量に使って塩分を薄め除去しなければなりませんでした。 収穫できるようになったのは、他の作物より1年遅れて震災から3年目だったそうです。 イチゴの価格が上昇するのはやむを得ないことでした。
皆さまからお預かりしているお金、「じいたん子ども基金」がお手伝いをさせていただき、山元町に完成した「仮設集会所」・・とでも申しましょうか。 「じいたんドーム」の裏側には友の畑があります。 友は先日、収穫したばかりのジャガイモと玉ねぎを送ってくださいました。 お手紙を添えて。
《・・・私どもメンバーで作った玉ねぎとジャガイモをお送りします。 北海道の大産地に送るのかい・・という声もありましたが、私どものほんの小さなちいさな気持ちです。 どうぞご笑味ください。》
農産物は収穫できるようになりましたが、山元町の名産物、ホッキ漁は10年経った今も元通りにはなっていません。 津波で海へ持って行かれた多くの家屋が海底に瓦礫となって残り、ホッキ漁の邪魔になっているのです。 ホッキ漁が元通りできるようになるには、海底の瓦礫を除去しなければなりませんが、それには莫大な費用がかかり、なかなか前に進まないようです。 原発事故後の福島にしろ、復興はいつになるのでしょうか。
※ 3月11日に札幌市内の小劇場で行われた「第464回 東日本大震災復興支援 無観客チャリティコンサート」の動画を配信中です。 配信は5月13日で終了予定でしたが、視聴回数が伸びているので当分の間延長することにしました。
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東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660