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<ユネスコの給付型奨学金>

公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟の多岐にわたる活動の中に、「自然災害発生後の教育支援と減災教育・東日本大震災子ども支援」があります。

皆さまからお預かりしたお金、「じいたん子ども基金」から、ここへ支援を続けさせていただいておりますが、この「東日本大震災子ども支援」には2種類あります。

ひとつは、「ユネスコ協会就学支援奨学金」で、地震や津波で、住居の流失や損壊の被害を受けた家庭、もしくは原発事故の影響で避難を余儀なくされた家庭の中学3年生を対象に、一人あたり月額2万円の給付型奨学金を3年間にわたって給付する事業で、奨学金は日本ユネスコ協会連盟から奨学生のご家庭に直接給付しています。(被害の大きい地域を特定して実施)

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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、授業のオンライン化に加え、部活動の大会、修学旅行などが中止や延期になり、不安の多い高校生活になりました。 そんな中でも、奨学生の皆さんは勉強や部活動、資格の取得など有意義な時間を過ごしました。 奨学金は、学校生活を支える制服や教材、定期代、部活動の費用などに役立てられました。

就学支援奨学金」2020年度の事業成果。

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「3年間の給付を終えて」 ☆ 奨学生より

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☆ 保護者より 

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もうひとつは、「MUFG・ユネスコ協会 東日本大震災復興育英基金」で、東日本大震災発生後、被災地の教育復興に、いち早く取り組もうと、三菱UFJフィナンシャル・グループと協働して標記基金を創設し、中心事業としたのが、震災により親を亡くした児童・生徒を対象とした給付型奨学金プログラムです。 小学校から高校までの在学期間中に、月額2万円を給付しています。

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震災当時、小学2年生だった83名の奨学生が2021年3月に高校を卒業し、それぞれの進路に向かって羽ばたきました。

東日本大震災復興育英基金」2020年度の事業成果。

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勉強や部活、習いごとなど、一生懸命に取り組んできた奨学生たちと、その保護者から、継続的な支援への感謝の言葉がたくさん届いているそうです。

☆ 奨学生より 《今年3月1日に高校を無事卒業し、4月から上京、晴れて就職することができました。 何事にもめげずに頑張っていきたいと思います。》

☆ 保護者より 《早いもので震災から10年が過ぎました。 恵まれた教育環境の中で孫たちを育てることができ、お陰様で第一志望の大学に入学することができました。 コロナ禍で大変な時期ですが、希望を持って学習に励んでほしいと思っています。》

※ 東日本大震災発生後から小生が行なってきた復興支援活動は、皆さまからのご厚情に支えられて続けてくることができました。 今後も背伸びすることなく、自分の身の丈に合った支援を続けます。 地震や津波で、住居の流失や損壊の被害を受けた家庭の子どもたちや、親を亡くした子どもたちが、夢や希望を失わず、くじけずに人生を歩み、立派に成長してほしい・・と願わずにはいられません。

保護者様のお手紙にありますように、【誰かの背中を押すことで誰かが笑顔になり、自分も笑顔になる。 優しさのバトンタッチが、より多くの子どもたちの笑顔につながっていって欲しい。】 
こんな世の中になりますように。

☆☆ このブログは、【公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟 2020.4.1ー2021.3.31 ANNUAL REPORT 2020年度 活動レポート】から引用させて頂きました。

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【銀行振り込みによる募金】

三菱UFJ銀行 神田支店 普通 0297275

シャ)二ホンユネスコキョウカイレンメイ

  (ユネスコ協会就学支援奨学金の専用募金口座)          

コメント

ありがとうございます

土田 様
毎月、札幌ユネスコ協会を通じて、東日本大震災子ども支援にご協力いただき、誠にありがとうございます。
また、このように協会の支援の仕組みを分かりやすくご説明までしていただき、心より感謝申し上げます。
震災から10年が過ぎましたが、コロナの影響もあり、まだまだ支援を必要としている子どもたちが大勢います。
土田様のブログを通じ、私どもの活動がより多くの方々にご理解いただけるものと思い、大変心強いです。
本当に重ね重ねのご支援、ありがとうございます。

じーたん募金

素晴らしいですね、「就学支援奨学金」で3800人を越える児童生徒が、夢と希望に向かって進むことができました。土田英順さんの想いをたくさんの方が共感して形となったもの、ひとり一人の力は小さくても集まれば未来に繋がります。

優しさのバトンタッチ

札幌ユネスコ協会様  先日は「2020年度 活動レポート」をお送り下さり、ありがとうございました。 国内外を問わずに取り組んでいる支援活動、素晴らしいです。
僕は東北の被災地で、両親を津波で亡くした幼い子どもたちに会いました。 子どもたちはお爺さん、お婆さんの膝の上でチェロを聴いていました。 みんな元気がなく可哀想でたまりませんでした。 となりのトトロを弾いたら、少しだけ嬉しそうにしてくれたのが救いでした。 その子たち、今はユネスコの給付型奨学金で中学生になったのかな・・元気になってくれたかな・・などと、思いを馳せています。 もしまた逢えたら、ユネスコの「優しさのバトンタッチ」で笑顔を見せてくれたらいいな・・と思っています。

お母さんに宛てた手紙

篠田江里子さま。  「お母さん、どこにいるの? もう2年になるよ。 早く帰ってきてね。 待ってるからね。」
大槌町の「風の電話ボックス」の中にあった子どもの手紙です。 全部、たどたどしいひらがなでした。
その子は、お母さんが津波の犠牲になったのはわかっているのですが、悲しすぎてそれを認めることができないのです。
僕はその子が可哀想で苦しくなりました。 そしてその時、子どもたちへの支援は絶対にやめないぞ・・と、思いを新たにしました。  ユネスコの給付型奨学金制度、素晴らしいです。

No title

土田さんが支援活動を継続されておられること、本当に尊い活動だと思い尊敬しています。
コロナの状況も少し良くなって来ましたね。
第6波、やめてほしいです。
早く支援コンサートに伺いたいです。

No title

國田裕子さま
支援活動が続けられるのは、コンサートで募金箱にお金を入れて下さったり、基金の口座にお振込みくださる方がおられるからで、いつもいつも感謝の念でいっぱいです。 
これからもユネスコの給付型奨学金制度への支援、原発事故後に多発している子どもの甲状腺がんの検査・治療費の支援、福島県内の子ども食堂に、食材費等の支援を続けます。

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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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