昨日更新のブログの続きです。
若きピアニスト、荒井玲奈さん、桐朋学園大学の修士課程1年生、チェロと共演経験なし、この日の演奏曲ピアソラを弾くのは初めて、・・これは共演した玲奈さんからの初メールで知りました。 正直言ってアンサンブルは大丈夫かな・・ 一瞬不安が頭をかすめましたが、すぐにそれは楽しみに変わりました。 「森の学園」の校長先生、近藤信子さんは桐朋音大ピアノ専攻9期生、清水悦子さんだって耳のこえたヴァイオリニストだ。 お二人の推薦は強力だ!
※ 左、近藤信子 森の学園校長先生、右、ヴァイオリニスト 清水悦子さん。
ベテランのアンサンブル ピアニストでも、チェロとの共演は難しいと言います。 音量のバランスを考えて弾かないと、チェロの中音域と低音域には、ピアノがかぶさってしまうし、チェロ独特の歌いまわしがあったりで。 例えばカタルーニャ民謡「鳥の歌」。 弾くだけなら初心者でも弾ける。 簡単なコードだけですから。 でも、チェリストの呼吸に自分の呼吸を合わせ、鍵盤を押すのは指ではなく心で。 指でポンと叩いた軽い音ではなく、心から出た重厚な音がほしいのです。
玲奈さん、頑張りました。 将来が本当に楽しみな人。 この若きピアニスト、小生が60歳でオーケストラを定年退職した時、まだこの世にいなかったんですから。 音楽家にトシは関係ないって言いますが本当だ。
玲奈さんへ
ピアソラは初めてだそうですが、とてもよかったです。 ブエノスアイレスの秋と冬。 全体的に迫力のある演奏でした。 冬の冒頭のテーマのあとのカデンツァ風な次へ移行するブリッジの部分は迫力があって圧倒的でした。 強いて言えば課題も。 その前の美しいソロの部分です。 秘めた情熱、せつなくも悲しげな音楽。 聴く者の心を揺さぶるように、心に迫るように弾いて欲しい。 指で弾かずに心で弾いて。
チェロとピアノ、2人の演奏だ。 伴奏と思わないで。 伴奏って辞書をひいたら「主なる楽器や歌に合わせて、補助的に演奏すること」とありました。 補助的な演奏とは何たる言い草だ。 積極性を持って時にはピアノがチェロをリードする。 よいアンサンブル ピアニストは、そういう風に弾いてくれます。 これから経験を積んで一つひとつ身に付けていきましょう。
☆☆ この日ヴァイオリンを弾いた内山恭子さんが、コンサートのことをブログに書いてくださいました。
【内山恭子 音楽とヴァイオリンと】を検索してください。
タイトル名は➡思いは「込める」のではなく「宿る」です。
よろしくお願いいたします。
つづく。
※ 3月11日に、札幌市内にある北海道演劇財団所有の小劇場「シアターZOO」で行われた「第464回 東日本大震災復興支援 無観客チャリティコンサート」の動画を配信中です。
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東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660