1959年4月、22歳の時、入団オーディションでドボルザークのチェロ協奏曲の第1楽章を弾いて日本フィルハーモニー交響楽団に入団しました。 その時、日フィルは確か創立2~3年ぐらいの若いオーケストラでした。
良き時代でした。 楽団員の中に優秀な人がいると、コンサートで独奏者に抜擢されたり、コンクールを受けたり、リサイタルを開催すると、その日は公休にしてくれたり。 年に一度、作曲家に白羽の矢を立て、その作曲家には半年間の生活費を支払って作曲を依頼し、新作を定期演奏会で披露しました。 昔の日本フィルは、そうやって我が国のクラシック音楽界の発展に貢献してきたのです。
コンサートが終わると安月給同士の若い仲間たちとよく飲みに行きました。 赤提灯の安い飲み屋を探して。 若いからチェロを抱えて飲み歩くのは何も苦になりませんでした。 酔っぱらって他愛のない話ばかり。 俺たち、何歳ぐらいまで弾けるのかなぁ・・ 60までいけるかな?・・ 70?・・ いやぁ~、70なんて無理だ、無理、無理・・
いざ60歳になってみると、なぁんだ、60なんてこんなもんかぁ~ まだ若い・・ 充分元気だし。 まだまだ弾けるぞ。 で、デビュー45周年記念コンサートをやったのが67歳の時。 それから5年経ってまだ弾けるぞ、と72歳で50周年記念コンサートをやりました。 そして、55周年、60周年へと。 よくやったもんです。
現在、85歳。 では65周年記念は? う~む・・・
今年89歳の世界的なアルト サキソフォーン奏者 、大芸術家、渡辺貞夫さんの北海道公演が7月にあるそうです。 旭川、札幌、函館で。 昨年秋にも札幌で演奏活動70周年記念コンサートをやった御仁。 70周年記念の全国コンサートツアーの最中だったのでしょう。 1933年2月生まれの89歳。 すごいなぁ。
管楽器は楽器に直接息を吹き込んで音を出す。 技術的に難しいのは、どんな楽器も同じと思いますが、体力的にはチェロとは違った大変さがあるのでしょう。 毎日1時間以上は練習されているそう。 その点だけは小生も同じですが。 でもすごい! すごい!
小生、89歳まであと4年。 どうかなぁ~ 無理か・・・
※ 写真は5月8日の北海道新聞朝刊から転載しました。
※ 東日本大震災復興支援チャリティコンサート動画を配信中です。
第1弾はこちらです。 ☞ https://youtu.be/gtQXuddBmTE
(2021年3月11日に北海道演劇財団所有の小劇場、「シアターZOO」で収録)
第2弾はこちらです。 ☞ https://youtu.be/FSd0R9MAYnc
(2021年11月8日にLAKURAで収録)
チェロ 土田英順 ピアノと歌 鳥居はゆき
こちらもよろしくお願いいたします。
東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660