2011年3月29日に始めた、東日本大震災復興支援チャリティコンサート。 場所は札幌市内で、小生、74歳の時でした。 震災発生後、全国の各地からボランティアの皆さんが東北の被災地に入り、がれき類を片付けたり、泥水をかき出したり、炊き出しをして被災者を励ましている様子が報道され、みんな偉いな・・自分もそこへ参加したいが、年寄りが行っても足手まといになるだけか・・と、二の足を踏んでいました。
そうだ! 自分にできることをやればいい! チェロを弾くしか能がないなら それをやればいい!
そこでチャリティコンサートを始めましたが、何歳までとか、何回ぐらいやろうとかは全く考えていませんでした。
100回目を迎えた時でした。
このチャリティ活動でお世話になったことがある、新ひだか町 桜丘小学校の佐藤税 校長先生から、「ミニチェロ」の贈呈がありました。
「ミニチェロ」は、小生の当時の愛器、「ニコロ・ガリアノ」の写真をもとに、ノコギリや彫刻刀を使って精巧に作られた芸術品で、材料はイチイやホウノキを使用しています。 弓の毛は、帯広のばんえい競馬の本物の馬の尻尾で、苦心の名作の製作者は帯広の工芸作家、谷内日出夫さんです。 この作品には、小生のチャリティ活動を応援する、お二人のお気持ちが込められているのです。
お二人のお気持ちが嬉しく感激したのですが、心の片隅に引っかかるものがありました。 「100回記念」の「記念」です。
「○○交響楽団創立○○周年記念コンサート」、「○○デビュー○○周年記念コンサート」のように、「記念」の二文字は明るくおめでたいイメージがあります。
しかし、小生が行なっているこの活動は、多くの犠牲者を出した東北の被災地復興のため。 一日も早い復興を願いながら、被災した人たちを支援することが目的の活動で、コンサートを何回やろうと、明るく祝うような気分にはなれないのです。
これまでに行なった大震災チャリティコンサートは473回で、現時点では482回まで予定されています。
先日、友から「500回目」は、札幌コンサートホール・キタラで記念コンサートをやったら?と、提案がありました。
そういった目標があると励みになるのは確かです。「記念」の二文字を外して、これまでの第5回・・・ 第55回・・・と同じように、「第500回 東日本大震災復興支援チャリティコンサート」にすればよいのかな。
東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
(2012年12月10日)
【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順
北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660