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<チェロの旅 ⑤ 障がい者支援施設へ>

札幌を出て3日目、11月4日(金)の午前中に「社会福祉法人 斜里福祉会 障がい者支援施設 日の出学園」へ行ってチェロを弾きました。 「日の出学園」は、斜里町中心部から車で20分。 20数km離れた閑静な場所にあります。 入所者は18歳以下はおらず大人だけです。

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途中、長い長い直線道路がありました。 「天に続く道」と名付けられていて、お隣の小清水町まで20数km続くそうです。

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コンサート会場となった体育館には、入所者の皆さんが作った歓迎の作品が。

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ここへは何回来ただろう。 知床博物館でコンサートがあるたびに、翌朝、ここでチェロを弾いたっけ。 役者として芝居に出演した時も、「ゆめホール」で夜の公演の前に来てチェロを弾いたな。 演奏が終わると、いつも入所者数人が玄関で見送ってくれた。 元気でね・・ 気をつけてね・・ って言ってくれて。 淋しいのかも知れない。 だからかな、今回も嬉しそうに聴いてくれました。 でもね、小生の目の前で堂々と居眠りしているオジサンもいましたがね。 いいんだ、いいんだ。 チェロを聴いて気持ちがいいんだろうから。

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この施設、現在30数名の入所者ですが、職員は皆さん住み込みで3名のみ。 これ、ちょっと少なくないですか? チェロを弾いた体育館の大きな窓ガラスには、鉄線が細かく入れてある。 入所者が椅子を投げつけて、窓を壊してしまったことがあったから。

これじゃ職員さんは気が休まることがないんじゃないか。 責任ばかり持たされて。 こういう職業こそ真っ先に待遇面を改善してあげないと・・と、思うんですが。

ここへ来る度に思う。 来てよかったなって。 もう一度来れるかな・・・もう無理かな・・・そんな思いで施設をあとにしました。

午後からは「特別養護老人ホーム 斜里福祉会 やすらぎの苑 」で。

知床ユネスコ協会会長 川村さんが、お洒落なレストランへ連れていってくださり、昼食のあとは一旦ホテルに戻って1時間ベッドに横になりました。

14時からは年寄りが年寄りを励ますコンサートです。

つづく。

            東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
                 (2012年12月10日)

【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

                               北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 

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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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