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<チェロの旅 ⑧ 羅臼の町>

斜里は広大な土地があり、ビートや小麦などを収穫しています。 羅臼は漁師の町で土地が狭く、海に沿って長く延びる町。 海と山の間の土地が狭いからこうなるのです。 町の端から端までは、人が住んでいるところで40kmあり、人が住んでいないところを含めると60km。 10年前は7000人いた人口は現在4700人で、うち漁師は1000人いますが若い人がいないそうです。

海に目を向けると眼前に現れるのは国後島。 羅臼⇔国後島間は23km。 沖縄よりも大きな島。 日本にとっては大きな島ですが、ロシアにとっては小さな島でしょう。 だって、ロシアは とてつもなく広い領土を持っているのですから。 そのくせ、もっと欲しい、もっと欲しいって領土を欲しがる。 なんと欲張りな国なんだ。 人のものをむやみやたらに奪うもんじゃない。 人命を軽視してはいけません。

羅臼の町に港は6ヵ所。 酪農10軒のみで農家はなし。 人口減で食堂がなくなり、10軒あったスナックは3軒に。 コンビニは3軒ありますが、他の商店は全部撤退したそう。 昔は5校あった小学校は2校に。
 
肝心の漁獲ですが。 ドル箱だったスケソウダラやタラが最盛期の1割のことも。 イカはいなくなり、ブリが獲れたり異変が起きているそう。 海水温度の関係でしょうかね。 地球温暖化対策待ったなし!・・ と思いますが。

これじゃ漁師さんもストレスがたまるんじゃないか? 解消法は? 隣町の中標津町へ車で1時間15分かけてパチンコに行くそう。 勝てばいいけど負ければストレスは倍増だ。 2時間半かけて釧路へ飲みに行く人も。 飲みたいだけ飲んで1泊して帰るそう。 漁師さんがやることは豪快だ。

※ 羅臼町連合町内会会長さんで、「宮腰整骨院」の宮腰 實さんの名刺の裏面。

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斜里から羅臼へ向かう車中で、石川 勝さんから聞くお話は、明るいお話ではありませんでしたが、暗い感じはなく、こういうことを明るく話す不思議な御仁です。

羅臼の町に入ると、石川さんは、道の駅内にある魚屋さんに案内してくださいました。 ありがたや。 小生の活動を遠くから応援を続けてくださる、つくば市の友と、大阪の友に羅臼産の魚を送りました。 びっくりして喜んでくださるでしょう。

昼食にはノンアルコールビールと、羅臼名物のワカメラーメンをご馳走になり、コンサート会場の羅臼小学校へ向かいました。

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つづく。

            東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。
                 (2012年12月10日)

【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

                               北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 

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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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