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<続・冬の旅>

昨日更新した「冬の旅」の続編です。

仙台に1泊して翌日の便で・・と思いましたが、その時すでに翌日の札幌便は全便満席でした。 仕方なく新幹線で函館へ行って1泊し、翌朝JRで帰ることにしました。

函館駅に近いホテルに宿泊し、翌朝駅へ行くと、札幌行の特急列車は満席でデッキにも人が立っていました。 駅員さんに聞くと、その日の札幌行の特急列車は、全車満席とのことでした。 次の列車にも自由席があるから並んでくださいと。

しかし・・・

真冬の北海道。 マイナス気温の中、吹きさらしのホームに1時間でも並んでいたら、チェロも冷え切ってしまい、恐らく糸巻きが戻って弦はたるみ、駒が倒れて魂柱がひっくり返ってしまうだろう。 そうなったら自分では治せない。 チェロにそんな可哀想なことはできない。

小生はもう1泊することにしました。 

ところが・・・

その翌日は大雪で札幌行の列車は終日運休でした。 結局、函館に3泊するしかなかったのです。 小生は3晩続けて同じ居酒屋へ飲みに行きました。 3日目に行くと、事情を知った店員さんが、《お客さん、もう函館に住んじゃえば・・》と、笑いながら酒の肴を1品サービスしてくれました。 

女神が微笑んでくれたのは4日目でした。 混雑でチェロの置き場所がないと困ると思い、座席を2席買い、チェロ君を窓際の席に置いて札幌に向かいました。

2011年、74歳の時に始めた山あり谷ありの活動。 福島県内のホテルに宅急便で送ったスーツケースが行方不明になったこともありました。 移動中にヤマト運輸からスマホに3回も電話があり、スーツケースの大きさや色を聞かれたり。 結局、ホテルに届いたのはチェックインした翌日の朝でした。

北海道胆振東部地震、西日本豪雨災害、台風19号災害などの支援コンサート、病院で慰問コンサート、学校へ行き子どもたちのためのコンサート、被災地の仮設住宅でのコンサート。 

11年間、いろんなコンサートを やってきましたが、東日本大震災支援のチャリティコンサートだけでも477回。 ハプニングもありました。 しかし、幸運にもコロナで延期・中止になった以外は1度もキャンセルしたことがありません。 これからも野を越え山を越え谷を渡り、頑張って行こうと思います。   

               東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。

                  (2012年12月10日)

【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

                               北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 

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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は486回を数え、震災後、東北には19回訪れ、被災地でのコンサートは101回に及ぶ。
(2023年4月末現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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