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<被災地巡礼チェロの旅 ③ 子どもたちと共演>

小国小学校へ行ってよかった! コンサート会場は音楽室。 チェロを弾くと、校長先生はじめ、先生方や子どもたちの喜びようは大変なものでした。 保護者や地域の人なども、15名ぐらいでしょうか、ご参加くださいました。 


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今年度は全校児童が26名の小国小学校は、原発から55km~60kmの自然豊かな美しい集落にあります。 人口1300人ぐらいの集落は、放射能汚染で子どもたちの徒歩通学は禁止され、保護者が車で送迎するか、伊達市が用意したマイクロバスが各家庭を回って通学のお手伝いをしていました。

すでに事故から12年ですから、今は子どもたちは徒歩通学をしていると思ったら、未だに徒歩ではないそうです。 除染を繰り返して汚染はきれいになりましたが、保護者やマイクロバスでの送迎が習慣になって、続けているそうです。 世の中、時には通学中に変なヤツが現れることがあるかもしれないと、事故防止のために続けているのです。

コンサートで。

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最初にクラシック音楽の名曲、「鳥の歌」「愛の挨拶」「白鳥」を弾き、次に動揺を弾きました。 「どんぐりころころ」「ぞうさん」「七つの子」「めだかの学校」「不思議なポケット」。

「もののけ姫」知ってるかい?

”知ってるよ。 リコーダーで吹けるよ。 学校で音楽の時間に習ったんだよ。” と、子どもたち。

「じゃぁチェロと一緒にやってみよう。 リコーダー、持ってきて。」

子どもたち3人がコンサート会場の音楽室を飛び出すと、すぐに楽譜とリコーダーを持って戻ってきました。

リコーダー3本と、チェロのアンサンブルは想定外のハプニング。 校長先生や、先生方、保護者ら、音楽室にいる皆さん、びっくりするやら喜ぶやら。

小生は最後に「となりのトトロ」から「散歩」を弾くと、子どもたちが一緒に歌い、会場内は手拍子で盛り上がりました。

子どもたちは、英順さんにお礼を、と言って、みんなで元気よく歌を歌ってくれました。 小生は、それを見て感動で涙目になりました。 感動のある人生って、いいなぁ。 

子どもたち全員が、一生懸命歌っている写真と、3人の子どもと「もののけ姫」のアンサンブルをやっている素晴らしい写真があるのですが、ブログに出せないのが残念です。


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終演後は校長室で校長先生にお話を伺いながら一緒に給食をいただいたあと、別れを惜しみつつ、教頭先生の車で福島市内に戻り、「NPO法人 子どもたちのいのちを守る会 ふくしま」が主宰する子ども食堂2ヵ所を訪れました。

つづく。

      東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。

                   (2012年12月10日)

 【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

                                北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 


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プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は499回を数え、震災後、東北には21回訪れ、被災地でのコンサートは105回に及ぶ。
(2023年11月現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

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