記事一覧

<被災地巡礼チェロの旅 ⑧ 原子力災害伝承館 >

11月6日、この日は全日程が終了し帰宅する日。 仙台空港発は19:40のAIR-DO111便。 チェロを友達の菊地慎一郎さんに預けて、朝からJR常磐線を利用して双葉町へ行きました。  

目的は「原子力災害伝承館」を見学することでした。 当初、町内や、原子力発電所付近、中間貯蔵施設等をタクシー運転手さんの説明を受けながら観光しようと思っていましたが、タクシーの有無を都路小学校の教頭先生が問い合わせしてくださって、町には1社もないことを確認していました。 

3月に来た時は、タクシー会社2社の電話番号が、旧駅舎跡で、現在は町の情報発信、休憩待合スペースとして解放している所に張り出してあったのに、どうなっているんですかね。

※ 右が新駅舎。 左は震災前の駅舎を改造して作った休憩スペース。 ここには双葉町の町づくり会社、「ふたばプロジェクト」の事務所があります。 時計が14:46で止まったままです。


IMG_20231106_145205.jpg

「伝承館」には駅前からシャトルバスで行きました。 乗客は小生1人のみ。 到着までの6分間、運転手さんは復興状況を説明してくださいました。 

町に出ていた全町避難指示が解除されたと言っても、解除されたのは町の面積の2割程度。 あとの8割は帰還困難区域のままだそう。

ちょっぴり明るいニュースといえば、3月に来た時は帰還者が60人だったのが90人に増えたこと。 とは言え、原発事故前の町の人口約7000人(9月19日、河北新報)のうちの90人ですから、喜べる数字ではありません。 ほか、1軒もなかったコンビニが1軒できたことぐらいでしょうか。

2020年に建設された「伝承館」は、海の近くにあり、地震、津波、原子力災害という未曾有の複合災害について、多くの映像、実物資料が展示されていました。 被災住民による語り部も。


IMG_20231106_122410.jpg



IMG_20231106_122427.jpg



IMG_20231106_133156 (1)



IMG_20231106_132833.jpg


「伝承館」の隣には、「産業交流センター」が建設され、ここにはレストラン、コンビニ、土産店、貸会議室、貸事務所があります。 道路の向かいにはビジネスホテルも。

※ 待ちに待ったコンビニ。 小生は、昼食に このコンビニでサンドイッチと牛乳を買いました。


IMG_20231106_114941.jpg


震災12年8ヵ月。 避難者にとっては、やはり生活インフラが整わないと居住は難しい。 しかし、復興へ向けて一歩一歩でも前進してほしい。 

電車の時間まで「町づくり会社、ふたばプロジェクト」のメンバーに話を聞きました。 ”私たちは支援金がほしいのではありません。 ここへ来て、私たちが頑張っている姿を見てほしいのです。”

彼はホームまで来て小生を見送ってくれました。 頑張れ双葉! 頑張れ福島! 

「被災地巡礼チェロの旅」  おわり。

     東日本大震災復興支援のために 「じいたん子ども基金」を開設しました。

                   (2012年12月10日)

 【東日本大震災支援 じいたん子ども基金】 代表 土田英順

                                北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660


コメント

お疲れさまでした

おはようございます。
被災地巡礼チェロの旅、大変お疲れさまでした。震災から12年以上が経ち、人々の記憶がだんだん薄れて行く中、支援活動を続けられている土田さん、本当に尊敬します。
福島の家畜たちもかわいそうですね。もちろん沢山の人々が亡くなり、いまだに大変な思いをいている方々が多くいらっしゃることは承知しておりますが、物言わぬ動物たちの悲惨な状況、胸が痛みます。

12月17日のコンサートに向けてご準備される毎日と思います。体調も整えられて、素晴らしいコンサートとなりますよう、お祈りしております。

ま、いいか

今回も大変な旅でした。 崖っぷちを歩いているみたいでね。(笑) 
福島では校長先生や教頭先生に助けられ、宮城では山元町の友とお坊さんに。 古川のお坊さんとお嬢さんにも助けられて、ご迷惑をかけちゃいましたよ。
被災地に行って、お言葉に甘えっぱなしで旅は終わりました。
ま、いいか。 とっても喜んでくれてるから。

お疲れさまでした

11月1日からの冬に向かっての被災地巡礼チェロの旅、大変お疲れさまでした。マグニチュード9と言う私には経験した事の無い大災害が発生して4,645日(12年7ヶ月)が経過し、次第に悲惨な記憶が遠ざかる中で、土田さまのご活躍をいつも感謝しています。12月17日のコンサートは500回目のコンサートですね。くれぐれも健康に気を付けられ次回も素敵なコンサートになりますよう心からお祈りしています。

No title

4645日ですか。 日数で数えると凄いですね。 
被災して困っている人を支援しているつもりが、被災地に行くと、私は逆に被災した人たちに助けられています。
チェロを持ってくれたり、時には預かってくれたり。
次の公演地まで遠いのに、高速道路を走って送ってくださったり。 
帰るときは空港まで送ってくださったり。 彼らとは、震災がきっかけで知り合いになり、今は友となりました。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

土田英順

Author:土田英順
土田英順【つちだ えいじゅん】
音楽家・チェリスト。
日本フィル、新日本フィル、札幌交響楽団の首席チェロ奏者を歴任。
ボストン交響楽団およびボストンポップスでも演奏(1969〜1970)。現在ソリストとして活躍中。
全国各地、19都道府県での「東日本大震災復興支援チャリティ・コンサート」は500回を数え、震災後、東北には21回訪れ、被災地でのコンサートは105回に及ぶ。
(2024年1月現在)
被災地に滞在中、大津波の犠牲となった女性のチェロに出会い、持ち主のご遺族と友人たちの思いによってボロボロになったチェロを譲り受け、蘇らせた。
チェロの音色が天国に届く事を願いながら、今日(こんにち)も被災したチェロを奏でる。
2014年12月「第17回まちかどのフィランソロピスト賞(社会貢献)」受賞。
2015年10月「札幌芸術賞」受賞。
被災したチェロを使って録音した CD「祈り」発売。
音楽人生をまとめた著書「チェロ弾き英順 音楽の人生(たび)」出版。
第6回 全国新聞社出版協議会 ふるさと自費出版大賞において優秀賞受賞。
2017年11月 ソロプチミスト日本財団より「千嘉代子賞」受賞。
2019年10月 デビュー60周年記念チェロリサイタルを開催。
2022年4月 札幌ユネスコ協会初代広報大使に就任。

2012年12月「東日本大震災支援 じいたん子ども基金」開設。
基金は被災地の方々のために使われている。
【北洋銀行 札幌西支店 普通 5161660 口座名 東日本大震災支援 じいたん子ども基金 代表 土田英順】

カテゴリ